大腸の検査について
大腸内視鏡検査(大腸カメラ)
大腸内視鏡検査とは
先端にカメラがついた細い管を肛門から入れて、小腸の手前まで通すことで、大腸の粘膜に異常がないかどうかを調べることのできるものです。気になる所見があればその場で組織を採取したり、小さな病変であれば切除したりすることも可能です。
どのような病気が分かる?
大腸ポリープや大腸がん、大腸憩室、感染性腸炎、潰瘍性大腸炎などの病気の有無や程度が分かります。
検査の流れ
1. 2~3日前まで
まずは電話で予約をしていただきます。
洗浄液の飲み方や当日ご来院いただくタイミングなどについて、事前に説明を受けていただかなくてはならないため、原則的には2~3日前までに、一度ご受診いただくことが必要です。
2. 2日前~前日
大腸内視鏡検査の際には、大腸の中の宿便を出してきれいにすることが必要です。そのため、検査の2日前から、海草類・きのこ類・こんにゃく・キウイ・いちご等の繊維の多い食べ物や種の多い食べ物は極力避けていただきますようお願いいたします。
前日は夜9時までに食事を終えるようにしてください。
検査食をご希望される場合は、昼食・夕食のご用意がございますのでお申し出ください。
お酒を飲まれる場合も飲みすぎない程度にとどめ、夜9時以降はお控えください。
水やお茶、スポーツドリンクなどは引き続きお飲みいただけます。
3. 当日の朝
朝食はとらないでください。
常備薬を服用されている場合は、事前に医師までご相談ください。
水やお茶、スポーツドリンクなどで水分補給をしていただくことは可能です。
検査の4時間前から経口腸管洗浄剤を約2時間かけて飲んでいただきます。個人差はありますが7~8回の排便がありますので、透明な便になりましたらご来院ください。予約の際にご相談いただければ、洗浄液を院内で服用していただくことも可能ですので、お気軽にご相談ください。
内視鏡検査では眠くなるお薬を使用することが多いため、来院の際は公共交通機関を利用するか、もしくはご家族等に車で送迎をしてもらった上でお越しください。
検査の際には検査着にきがえていただきますので、楽な服装で来院してください。
4. 受付
まず受付をしていただきます。事前に受診をされた方はそのまま検査となりますが、来院されるのが久しぶりの方は、診察室で医師からの説明を受けてください。
5. 検査
検査の前には眠くなるお薬を使用するため、楽な状態で検査を受けていただくことができます。お薬の使用を希望されない場合はその旨をお申し出ください。
検査は30分程度で終わります。
6. 検査終了後
眠くなるお薬を使用した場合は、検査後に30~40分ほどリカバリールームでお休みいただきます。お薬を使用していない場合も、脱水気味になっていることが多いため、30分ほど点滴をしていただきます。リカバリールームにはおひとり分ずつロッカーが設置されており、カーテンで仕切られているため、プライバシーを保つことができます。
7. 結果の説明
点滴が終わって目が覚めたら、診察室で検査結果や今後の生活上の注意点に関する説明を受けます。検査中に所見が見つかって組織の採取(生検)やポリープ切除などを行った場合は、顕微鏡の検査(病理検査)に回すため、約1週間後に再度結果を聞きに来ていただきます。お薬が必要な場合は処方をします。
8. 会計
受付にお戻りいただき、お会計をしていただいて終了となります。お薬を処方された場合は処方箋をお出ししますので、かかりつけの薬局でお薬をお受け取り下さい。
ピロリ菌検査
ピロリ菌とは?
ピロリ菌とは、正式名称を「ヘリコバクター・ピロリ菌」と言い、胃の粘膜に棲みついて悪さをする細菌です。胃の中は強い酸を含む胃液が分泌されているため、ふつうの細菌は生きていくことができませんが、ピロリ菌はまわりがアンモニアのバリアで覆われているために、胃液の中でも生息することができるのです。
ピロリ菌が原因となって起こる病気には、胃潰瘍や胃がんがあります。
検査方法は?
ピロリ菌の検査の方法としては、以下の3つの方法があります。
①血液検査
②便の検査
③上部内視鏡検査で組織採取
治療方法
ピロリ菌がいることがわかれば、除菌のための内服薬を1週間服用します。これで90%ほどの確率で除菌することができますが、除菌しきれない場合は2次除菌のお薬をもう1週間服用します。これでほぼ完全にピロリ菌を除去することができます。
ピロリ菌を除菌することによって、胃がんの発生リスクを低下させることができますが、なるべく若い年齢での除菌治療が望ましいと考えられています。とにかく若いうちにピロリ菌をチェックしておくことをお勧めします。